経済に関する様々な統計データをもとに、現実の経済の動きに関する分析を行う学問に経済統計学があります。『統計学は最強の学問である』というベストセラーになった書籍もありますが、実際、統計学の知識は現実の経済現象を理解する上でとても有益です。例えば、株価や為替等のマーケットの将来の変動を、過去のデータをもとに、予測することができます。また、アメリカ、EU、中国等の海外経済の動向が日本経済に与える影響に関しても、経済統計の知識があれば分析することが可能です。このように、経済統計の分野は、経済学の中でも極めて実践的で魅力的な学問分野であるといえます。
人工知能を用いて金融危機を予測
経済学の最前線でも、データサイエンスの活用が本格化しています。現在の世界経済において、高度なネットワークシステムの発展により、世界の金融市場は密接につながり、一企業、一国家の信用不安が瞬時に世界経済に大きな影響を及ぼす時代を迎えています。繰り返される金融危機、経済危機を予測し、そのリスクを適切に管理するためには、どのようにすれば良いのでしょうか。私の研究室では、工学系研究者を含む幅広い専門家と協力をして、人工知能を用いてビッグデータを分析することにより、金融リスクの波及効果の分析や、金融リスクを評価する経済版ハザードマップの構築等に取り組んでいます。
これからの時代においては、経済学の研究者が人工知能の知識を理解し、人工知能の研究者が社会課題に対する理解を深めることがとても大切です。経済学を中心とする社会科学と人工知能を中心とする自然科学の協同が、とても重要な時代となりつつあります。
中国で行われた国際学会での研究報告
一般的な傾向は?
- 大和大学政治経済学部の就職状況は、「大学通信 2024年学部系統別実就職率ランキング」において「経済系実就職率」で全国第1位の実績です。就職先としては、金融(りそな銀行・大和証券・第一生命など)、メーカー(スズキ・日本製鉄・ユニ・チャーム・ダイハツ等)、インフラ・運輸(JR西日本・本州四国連絡高速道路)、商社・流通・小売(伊藤園・ヨドバシカメラ・イオンリテール・マイナビ)、建設・不動産(積水ハウス・LIXIL・髙松建設)、IT・サービス(トランスコスモス)ほか、日本郵便やUHA味覚糖など多業種に広がり、公務員(府庁・市役所・警察・消防等)実績も多数です。
分野はどう活かされる?
政治経済学部には3つの学科があります。「政治・政策学科」では、国家・地方公務員や公共系団体での政策立案・行政運営、企業のガバナンスやコンプライアンス分野で学びを直結させます。「経済経営学科」では、民間企業の営業・企画・財務・会計・マーケティングに加え、金融・不動産・流通・製造などでのデータ分析や経営管理に活用されます。「グローバルビジネス学科」では、英語力にIT(プログラミング/データサイエンス)とビジネス知識を掛け合わせ、国際営業・海外事業、DX推進やデータアナリティクス、サプライチェーン、ITソリューションなどで即戦力として生かされます。総じて、公共・民間の双方で“政策理解×経済・経営知識×デジタルスキル”を統合し、実務に直結する形でキャリアの幅を広げられるのが特徴です。
英語×IT×ビジネスで世界へ。挑戦する君を全力応援します。
大和大学政治経済学部グローバルビジネス学科は、2024年4月に開設された新学科で、少人数で「英語×IT(プログラミング・データサイエンス)×ビジネス」を核にした超実践型の学びを提供します。海外研修や企業・リーダーによる講義など体験重視のプログラムを通じて、現場で使えるスキルと国際的に通用する実践力を鍛えることを目指しています。
研究室のメンバーとの食事会

